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jacouのコンセプトテーマは「耽美と嗜好」、あくまで「美」に最高の価値をおいています。決して時代に逆行しているのではない、追い求めるのはこれからの時代における「本当の美」。それは飾らない中に存在し、真っ直ぐであるが故に生まれるものと信じたい。忘れ去られている「美しいものを手にとった時の高揚感」というものを味わっていただきたい。そんな思いから始まりました。
ブランド名である「jacou(ジャコウ)」の由来は、インドネシアに分布するマレージャコウネコからきています。「コピ・ルアク」と呼ばれる希少で独特な香りをもつコーヒー豆は、このマレージャコウネコが未消化で排泄したコーヒーの種子いわゆる豆にあたるものが原料となっています。これは体内にある麝香線(じゃこうせん)の分泌液によるもので香味の素となっています。
jacouのLEATHER PRODUCTSの香味は、手縫いの見え方、仕上げ、磨きまで細かな部分の美しさへの追及から生まれます。良質なトスカーナのバケッタ、アイリッシュリネン糸・・・最高の素材がCRAFTSMANの腕により更に香り高いものへ。
jacouの製品は、細部への拘りの積み重ねによって生まれます。デザインを意識するのではなく、ひとつひとつのディティールへの追求がデザインになるのです。それは糸の一目であり、ヤスリのひと磨きでもあります。デザイナーである前に、クラフトマンでありたいのです。
すべては田内一嘉という一人の人間の手から生まれます。革の裁断に始まり最後のパッケージの紐を結ぶ一瞬まで、その手間を惜しまない作業は日々ただ繰り返されます。皮肉にも相反する機械のようで、正確で均一な仕上がりはまさにそれである。その原点はビスポークの靴づくりから積み重ねてきた経験に他なりません。師の口癖だった「piano, piano(ゆっくり、ゆっくり)」。その言葉はリズムを刻むよう、今日も100年前と変わらぬ製法で作られます。
革製品の魅力の1つに経年変化があります。ヒトもモノも時の経過と共に変化していきます。それを劣化と捉えるか、成長と捉えるかはその物の本質にあります。革にもたくさんの種類や性質があり、その変化も様々です。jacouの使用する革は、歴史あるバケッタ製法によるベジタブルタンニンレザー。その中でも余分なお化粧をしていない、革本来の良さを残したものを厳選しています。自然な肌触り、質感、それこそがjacouが考える「革らしい醍醐味のある革」なのです。
jacouの製品は、「財布、カードケース、ステイショナリー、キーホルダー、エクスクルーシブ、フィッシングツール」の6つのシリーズに分類されています。カラーは「ブラウン、ダークブラウン、ブラック」の3種類となります。
1977 三重県生まれ。服飾デザイン学校在学中、国際色彩コーディネートコンクール文部大臣賞受賞。ATFアジア新人国際デザイナーコンクール毎日新聞社賞受賞、その他多数入選、受賞。フィレンツェにて4年間、ロベルト・ウゴリーニに師事する。その後、パリへ放浪。帰国後、修理技術を取得するため4年間浅草にて修行。
2012年sacra design productsにてjacouスタート、今に至る。